中央アルプス千畳敷カール雪崩事故現地調査レポート(速報)
池田慎二
2008年2月9日に中央アルプス・千畳敷カールにて発生した雪崩事故について、2月11日に現地調査を行ってきましたので、報告します。
<事故概略>
事故発生場所: 中央アルプス・千畳敷カール(長野県宮田村)
発生日時: 2008年2月9日16時時45分頃
事故時の気象状況: 吹雪
斜面方向: S~SW(雪崩が発生したと思われる斜面)
雪崩規模: 不明
雪崩種類: 乾雪雪崩
事故概要: 和合山(2911m)の南側斜面で雪崩が発生し、男女3人が雪崩に巻き込まれうち2人は自力で脱出し自力下山、1人は意識不明で動けず2月11日ヘリコプターにて収容(死亡)
※事故の状況等はYOMIURI ONLIN( http://www.yomiuri.co.jp/)を参照した。

<積雪状況>
調査実施時(2月11日)には、破断面等の雪崩跡は後の降雪と風により残っていなかったため、雪崩の発生に関与した積雪構造に関する直接的なデータを収集することはできなかった。このため、事故前後の基本的な積雪状況を知る手がかりとしてホテル千畳敷近くの極端な吹き払い・吹き溜まりを避けた箇所において積雪断面観測を行った(35°46′40.1″N 137°48′52.1″標高2639m GPSによる)。
積雪表面から10cmまではウインドパックされており●(粒径0.2~0.5mm、硬度1f)であったが、10~35cm辺りまでは/+(粒径1~2mm、4f-~4f+)であった。35cm~60cmまでは●□(0.2~0.5mm、1f)、60~100cm●(<0.2mm、P)。BT@23cm/+(1~2mm)であった。
※雪記号等は「観察と記録のガイドライン」を参照されたい。
事故前後に千畳敷に滞在していた人の話では、事故当日は比較的しまった雪の上に新雪が20~40cm程度積もっていたということであり、ピットを掘った場所においては、表面から35cm辺りまでが事故前後の降雪に該当すると考えられる。
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