STEP 1 雪山とスキー場

山には管理されていない危険がある

スキー場とバックカントリーは「まったく別の世界」です。スキー場では、来場者の安全のためにスキーパトロールが日々、安全管理を行っていますが、バックカントリーではそのような措置は取られていません。バックカントリーでは、自ら危険に気づき、対処あるいは回避することが必要です。 一方、スキー場も雪山の斜面に開かれていますので、注意深く周囲を観察すると、いろいろな危険が隠れていることがわかります。バックカントリーに出る前、ゲレンデを滑っている時からどのような危険があるかに気づいて頂きたいため、安全啓発「ロープの向こう側」を行っています。

十分な経験がある人と出かける

「十分な経験」を簡単な数字で表現するのは難しいのですが、たとえば、シーズン1~2日の山行を10年間繰り返しても、雪崩スキルから見た場合、良い経験を積んでいるとは言えません。一方、シーズン60日のフィールド経験が3年連続してあれば、「ある程度」の経験を積んでいるであろうことが期待されます。 積雪はシーズンを通して全体傾向が変化します。また同時に、数時間~数日でも大きく変わります。ですから継続的にフィールドに入る経験がないと、なかなか的確な状況判断ができないケースが生じます。一般の雪山利用者のために雪崩情報が必要なのは、これが大きな理由です。

正式な資格を持つガイドを利用する

雪山を安全に滑るあるいは登山する楽しみに集中したいのであれば、安全管理のプロであるガイドを利用する選択肢もあります。公社団法人日本山岳ガイド協会は日本を代表する組織として国際山岳ガイド連盟に加盟し、職能別にガイド資格を認定しています。自分が目指す雪山に合わせて利用するのもよいでしょう。

スキー場のルールを守る

日本にはリフト1本の小さなスキー場から国際的なスキーリゾートまで、全国共通のルール「スノースポーツ安全基準」があります。これはスキー場の利用者が守るべき規則だけでなく、事業者が実施すべき安全対策についても規定しているガイドラインです。

決められたところから外へ

最近では、ゲレンデからバックカントリーに出るための「ゲート」を設置するスキー場も増えています。スキー場から外へ向かう際は、このようにスキー場によって決められているところから出るようにしてください。雪崩情報や注意事項の看板がゲートに併設されているところもありますので、その注意事項を確認するようにしてください。

隣接した禁止区域に入らない

事故が発生した際の重大性などから、スキー場に隣接した斜面が「閉鎖区域」に指定されている場合があります。一見良さそうな斜面に見えても、地形が持つ危険度がとても高いところや、その斜面で雪崩が発生するとゲレンデ内にいる人を危険に曝してしまうところなどです。