雪崩情報

立山

2021/11/29 07:05

雪崩危険度と傾向

標高帯 信頼度 コメント
アルパイン Fair
森林限界
森林帯

留意すべき雪崩

ストームスラブ Storm slab

留意すべき雪崩

ウインドスラブ Wind slab

概要

雪崩

昨日(28日)、標高2400m付近の東寄りの急斜面で人的誘発と自然発生による複数の面発生雪崩サイズ1を観察した報告があった。

積雪

昨日からの新たな降雪はないが、稜線付近で風による雪の移動が観察されている。22日から27日までの荒天による降雪が200cm以上旧雪の上に載っており焼結が進んでいる。この積雪と降雨により形成されたクラストとの境界面は深く埋没し、そこに強い温度勾配と再結晶化が観察されており、結合の低下に注意が必要。また、降雨の影響を受けていない高い標高帯での再結晶化した旧雪と、27日までの荒天の積雪の結合にも留意が必要。

天候

室堂での6時45分現在の気温-5.5℃。気象庁は、高気圧に覆われるが、上空の気圧の谷の影響を受ける見込みのため、山麓では晴れ時々曇りとの予報を出している。

行動と地形の助言

稜線、支尾根直下の急斜面に形成されている新しいウインドスラブの誘発に注意してください。また、風の当たりやすい支尾根などの、岩が出ているような薄い積雪の場所からのストームスラブの誘発にも注意が必要です。このストームスラブの弱層は深く埋没しているため、誘発すると規模が大きくなる可能性が高いです。自身が斜度の緩い場所にいても、頭上の急斜面からの雪崩の可能性にも注意を払ってください。雪崩が発生した際に被害を大きくしてしまう岩、深い沢、がけ等の「地形の罠」にも注意してください。

フィールドで新しい雪崩など、不安定性を示す重要な情報を観察しましたら、 「投稿フォーム」あるいは「メール」で情報をお寄せ下さい。 皆様からのご協力が雪崩情報の向上に寄与します。