雪崩情報

更新日時: 2025/03/07 07:00

ニセコ・羊蹄・余市・尻別


アルパイン Fair 限定的な観測による


森林限界 Good 降雪量の増加の程度


森林帯 Good 降雪量の増加の程度


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

北地区(余市岳エリア)では、今回の荒天の雪は、規模の大きな雪崩が発生しうる量となっており、また、その新雪内にも脆弱性が観察されています。新雪内あるいは旧雪面であるクラストとの結合強度を注意深く観察してください。クラストが存在しない標高の高い北側では、新雪との結合状態は改善しつつあるようですが、もう少し忍耐強く、その結合強度が上がることを待つ必要があります。

留意すべき雪崩

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

森林限界より標高の高いところでは中程度の北西風によって、荒天の雪が風下へ移動しています。

ストームスラブ Storm slab


ベース画像

標高の低いところでは、やや高めの気温がストームスラブの形成を助けています。そして、このスラブは融解凍結クラストの上で、逆構造で堆積しています。

点発生乾雪雪崩 Dry Loose snow


ベース画像

降雪の多かった地区では、急峻な地形での点発生雪崩に注意を。

概要

雪崩


ニセコエリア、標高650 mの北西斜面にて、サイズ1の面発生湿雪雪崩が報告されています。滑走者による偶発的な誘発です。また、スキーカットよるサイズ1の点発生乾雪雪崩が、雪崩情報の地域全体で複数、報告されています。

積雪


北地区(余市岳エリア)は、10-15 cmの降雪が朝までにあり、この4日間での新雪は50 cmに達しています。あられの層が確認されており、40 cm程度の深さで簡易なハンドテストで結果が出ています。南地区での新雪は少なく、旧雪の上に15 cm程度の雪が載っています。この新雪は融解凍結クラストに載っていますが、境界面のやや上に密度の低いところがあり、崩れやすい兆候を見せています。旧雪面となっている融解凍結クラストは、北側で標高900 m、南側で標高1,200 m付近まで形成しており、森林限界とアルパインの西~北側では、風で削剥された硬い雪面があります。

天候


高気圧が西から張り出してきますが、北寄りの冬型の気圧配置が継続しています。一日を通して降雪が予報されており、南地区(ニセコ・尻別岳)では10 cm程度、北地区(余市岳エリア)では20 cm程度となる見込みです。降雪は北西の風を伴い、気温は山麓で0℃近くまで上昇するとのこと。

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