更新日時: 2025/03/20 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
特定の地形に残る不安定なスラブに警戒が必要な日です。大きな斜面に、いきなり飛び込むことをせず、小さい斜面から一日を始めてください。周囲をよく観察し、昨日の風の痕跡を探し、ウインドスラブの形成を見抜いてください。現在、どのような種類の不安定性があるにせよ、緩やかな傾斜の斜面を選ぶことは、雪崩対策に最も有効な手段です。経験の浅い人は、斜面の下方に「地形の罠」のないシンプルな地形を探してください。経験の豊富な人は、ある斜面を滑って問題なかったことが、別の斜面の安全を保証しない日であることを忘れないように。常に新鮮な目で、斜面を観察し、何か不安定性を増す要素がないか考えてください。雪はよく冷えています。日射の影響の弱い斜面であれば、素晴らしい新雪が楽しめるでしょう。良い一日を。
昨日の強風で形成したウインドスラブに警戒してください。時間経過することで、表層が硬くなっていても、それは安全を意味しません。そのスラブの下には、まだ十分に強度を上げていない雪が隠れている可能性があります。凸状や下支えのない地形、あるいは支尾根の側面など、特に注意してください。
昨日の強風の影響のない急斜面に残る不安定なスラブに注意を。
昨日(19日)は、森林帯にて、サイズ1-1.5のストームスラブの雪崩が多数報告されました。表層の雪は、人の刺激に敏感に反応し、長さ20 mのシューティング・クラックも報告されています。また、サイズ1の点発生雪崩も多数観察されました。
直近4日間で2回の低気圧の通過と、それに続く短く強い冬型の気圧配置でもたらされた新雪の深さは、森林限界付近では60-80 cm程度です。そして、昨日、主稜線付近では1日中、平均20 m/sを超える北寄りの強風が吹き続けました。現在、積雪には2つの懸念事項があります。一つは、昨日、人の刺激に敏感に反応した2回目の低気圧による雪の強度改善の程度、2つ目は、昨日の強風で形成したウインドスラブの状態です。
気象庁は長野県北部に対し、北の風、晴れ、日中の最高気温8 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて気温-7.4 ℃(5時現在)、過去12時間で4 cmの降雪がありました。主稜線(標高2,400 m)では-15 ℃(5時現在)、平均2 m/s程度の北寄りの風が吹いています。