更新日時: 2022/03/11 06:00
アルパイン Good
森林限界 Good
森林帯 Good 日中の昇温と日射の影響に留意
信頼度:○ good □ Fair △ Low
南の風が入り、大きな昇温が予報されていますので、日中の積雪表層の雪の変化に注意を払ってください。雪面を転がるスノーボールは、雪の強度低下のわかりやすい兆候です。濡れた雪はとても重いため、とても小さくとも簡単に足元をすくいます。急斜面のトラバースなどでは、下方に「地形の罠」がないか考えてみてください。また、全層雪崩の危険があるグライドクラックの入った斜面には近づかないように。標高の高い北側ではドライな雪を、南側ではザラメ雪を楽しめます。春の良い一日を。
標高が低く、グライドクラックが既に入っている斜面。
日中の昇温と日射で危険度は上昇。
昨日(10日)は、森林帯ではサイズ1-1.5の点発生湿雪雪崩が多数、観察されました。また、標高の高い稜線の風下側で、サイズ1-1.5の面発生雪崩も観察されています。
標高が低い場所では、積雪表層の雪が融解と凍結を繰り返す「春のサイクル」に入っています。本日の懸念事項は、日中の昇温の大きさ(前日より5℃以上上がる予報)と日射の影響です。標高が低い場所では、今後、方位を問わず、積雪表層の雪の強度は低下し、濡れた点発生雪崩が発生しやすい状況となります。また、グライドクラックも成長しており、谷筋の極端な地形には雪ブロックが不安定な状態で載っています。一方、森林限界付近の北側の斜面では、雪はまだドライなままです。
気象庁は、新潟県上越地方に対し、南の風、後、西の風、晴れ、時々、くもり、最高気温16℃(標高13 m)を予報しています。妙高笹ヶ峰(標高1,310m)にて気温-2℃(5時現在)です。