更新日時: 2023/01/04 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
昨日から多少の降雪がありました。高い標高を目指す方は、新たに形成したスラブに注意してください。歩きながら、足裏から伝わる積雪表層の感じ、あるいはポールを雪に刺してみるなどして、その感触の変化に気づくようにしてください。安全な小さい凸状地形を使い、力強く踏み込んでみることも、スラブの挙動を知るには良い方法です。不安定な兆候を感じたら、滑る斜面の傾斜を緩くするなど、安全な選択肢を選んでください。また、視界が効かないときは、自分の上部にあるかもしれない大きな発生区に警戒を。森の中はまだ雪が少なく「地形の罠」がたくさんあります。
昨日(1月3日)は、森林帯にて、スキーカットによるサイズ1の点発生雪崩が観察されました。標高の高い場所は、荒天のため、情報が入っていません。
前日とほぼ同じ状況が続いています。元旦の夕方から始まった今回の荒天の雪は、森林帯上部にて、40-60 cmとなっています。森林限界から上部では、北西の風の影響が強く、ウインドスラブが形成しています。風の影響のない森の中では、ソフトな雪がありますが、まだ、ヤブがとても濃い状態です。懸念されている新雪と旧雪の境界面ですが、現時点では顕著な脆弱性は観察されていません。しかし、南に大きく開けた斜面では、雪崩にとって良い硬い滑り面が形成されていますので、今後の降雪量の増加に伴い、危険度は上がると考える必要があります。
気象庁は長野県北部に対し、北の風、くもり、昼過ぎから時々、雪、最高気温3℃(標高418m)を予報しています。白馬山麓(標高703m)にて、気温-3.2℃(5時現在)、過去12時間で4 cmの降雪がありました。