更新日時: 2023/11/30 07:00
アルパイン Fair 今後の降雪量の増加に注意
森林限界
森林帯
信頼度:○ good □ Fair △ Low
慎重なルート選択が必要なコンディションですが、視界が悪く、雪崩地形の認識が難しい状況です。急斜面に新たに形成されているストームスラブに注意してください。23日まで人的誘発による雪崩が続いていました。この不安定性は局所的で見つけにくく持続しているため注意が必要です。極端な急斜面の積雪の薄い場所からの誘発に注意してください。スラブと滑り面が硬いため、破断が大きく拡がり雪崩の規模が大きくなります。雪崩の発生区、走路、堆積区(雪崩地形)での滞在時間を減らすという行動原則を守ることをお勧めします。小さな雪崩でも被害を大きくしてしまう岩や沢などの「地形の罠」が数多く露出しています。本日で立山の雪崩情報を終了します。情報提供をしていただいた皆様に感謝いたします。
急斜面での誘発に注意
積雪の薄い場所からの誘発に注意
昨日(29日)は、視界不良のため新しい雪崩を観察した報告はない。
高い標高では昨日から始まった新たな降雪が吹き溜まりで100cm以上ある見込み。尾根上などの風の当たりやすい場所では吹き払われている。旧雪は沈降しているが、南寄りの急斜面ではクラストが埋没しており結合は不明。積雪下層部はよく沈降し結合が良いが、局所的に再結晶化による不安定性が残っており、23日まで積雪の薄い所から雪崩が誘発されていた。ここに新たな降雪による荷重がかかっているため注意が必要。
6時現在の3000mの気温は-14.6℃。室堂ターミナル周辺では朝までに風の影響を受けた降雪が吹き溜まりで40cm以上あり、現在も風を伴い降雪が続いている。気象庁の発表では、冬型の気圧配置が続く見込みのため、山麓ではおおむね雨で、山間部では雪の降る所があるでしょう。また、夕方まで雷を伴う所がある予報を出している。