更新日時: 2024/03/03 06:00
アルパイン Low
森林限界 Low
森林帯 Fair 日中の昇温と日射に留意
信頼度:○ good □ Fair △ Low
昨日の比べ、雪崩危険度は下がりつつありますが、特定の地形には、まだ雪崩が発生するに十分な不安定性が残っています。つまり、あなたの地形選択がとても大事な日です。雪面に残る風の影響を探し、ウインドスラブの形成に気づいてください。足裏からの感触で、雪の変化に気づくかもしれません。地形が積雪を支えにくい凸状や孤立した地形を避け、シンプルかつ緩い斜面を探してください。雪は冷えていますので、斜度を落としても、風の影響の弱いところであれば、十分に新雪を楽しめます。また、斜面の下方に「地形の罠」がないかの確認も忘れずに。安全な地形を使った原則的な行動様式を大事にしてください。良い一日を。
アルパインではまだ強い西風が吹いています。
標高の高いところでは、強風から守られている地形内に形成しているスラブに警戒してください。森林帯の上部地区では、まだ不安定性が残っている可能性があります。
日中の昇温と日射の影響の強い急斜面にて
森林限界の北斜面にて、注意すべき再結晶化した雪が観察されています。この雪は21日の降雨による融解凍結クラストあるいは氷板の上に形成しており、妙高三田原山での雪崩事故の原因にもなっています。標高の高い北~東に面した斜面には、大きな不確実性があります。積雪上層のスラブが薄いところ、地形が積雪を支えない形状、これらが組み合わさる急斜面では、規模の大きな雪崩が発生しうるポテンシャルがあります。
昨日(2日)は、スキー場の安全管理にて、サイズ1-2のストームスラブの雪崩が報告されています。また、隣接する白馬地区の風吹岳と遠見尾根で負傷者の出る雪崩事故が発生しています。
妙高山域の南側では20-30 cm、北側では50-70 cmの新雪があり、風の影響を受けています。このため、昨日は、多くのシューティングクラックや雪崩が観察されました。また、三田原山での事故調査によって、標高の高い場所では、積雪中層で再結晶化した雪が形成しています。この脆弱性については不確実性が高く、追加の調査が必要な状況です。
気象庁は新潟県上越地方に対し、南の風、後、西の風やや強く、曇り、昼過ぎから雪か雨、日中の最高気温10 ℃(標高13 m)を予報しています。妙高笹ヶ峰(標高1,310 m)にて気温-9 ℃(4時45分現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。