更新日時: 2024/03/07 05:30
アルパイン Low
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
標高の高いところではウインドスラブに警戒してください。荒天の不安定性は、まだ、解消していませんので、積雪表層の雪がスラブの特徴を強く持つ孤立した地形などでは、ストームスラブに注意してください。気温が下がりましたので、北側の風の影響のない斜面では、ドライな雪が楽しめます。しかし同時に、北側には積雪が不安定な場所が残っていますので、地形選択が鍵です。地形が積雪を支えにくい形状の斜面を避け、斜度を落としたシンプルな場所を探してください。また、その斜面の下方に「地形の罠」がないかの確認も忘れずに。仲間の滑りの撮影をするときは、雪崩地形から外れた安全な場所を選んでください。
昨日の昼頃までは、主稜線でも風は弱い状態でした。その後、北西の風が強まっています(平均10 m/s以上)。移動しながら、風の痕跡を探し、ウインドスラブの形成に気づいてください。
昨日午後の風の強まりと共に、標高の高いところでは気温も低下してきてます。荒天の不安定性は、北側では、まだ誘発可能な状態で残っているという前提で、行動することが必要です。
森林限界付近では、温度勾配は既に解消していることが観察されています。しかし、各種テストでは、注意すべき結果が出ています。
昨日(6日)は、サイズ1のストームスラブの雪崩が森林限界付近で観察されています。また、スキー場での安全管理でも、同様の雪崩が報告されています。日中には、昇温の影響もあり、標高の低いところで、サイズ1の点発生湿雪雪崩が報告されています。
昨日の時点で、風が弱い状態で30-40 cmの最近の新雪が堆積していました。この新雪層内に、まだ十分に焼結していない箇所があるため、新雪がスラブの特徴を強く持つ地形ポケットで雪崩が発生していました。この上に、昨日午後から強まった風で移動した雪によるスラブが載っています。森林限界およびアルパインの北側斜面の一部では、積雪中層に持続型弱層が形成しており、懸念材料として残っています。標高が低いところでは、昨日の昇温の影響で湿り気を持ったものへと変化しています。
本日は、日本海の高気圧に覆われますが、気圧の谷や湿った空気の影響を受ける見込みです。気象庁は長野県北部に対し、北の風、曇り、時々、晴れ、日中の最高気温6 ℃を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて、気温-2.2 ℃(5時現在)です。