更新日時: 2024/03/11 05:30
アルパイン Low 日射の影響に注意
森林限界 Fair 昇温と日射の影響に注意
森林帯 Fair 昇温と日射の影響に注意
信頼度:○ good □ Fair △ Low
特定の地形で雪崩コンディションが高い日です。強い日射と大幅な昇温が予報されています。朝の時点では結束性が低く、とても軟らかい状態だった表層の雪が、日中にスラブの特徴を強めることで、人の刺激に反応するようになる場合があります。凸状や孤立した形状など、地形が積雪を支えくい特徴を持つ場所と、日射との影響などを考えながら、地形選択をしてください。今朝は放射冷却もあり、雪は良く冷えています。適切な地形選択をすれば、3月とは思えない素晴らしい新雪を楽しめる日です。安全な場所で止まる、一人ずつ滑るなど、基本的なグループ・マネジメントを大切にしてください。良い一日を。
日射の影響が強いとても急な斜面では、表層の雪がスラブ化することで、新雪の下に埋もれているクラストとの境界面で雪崩が発生しうる状況です。積雪を支えない凸状や孤立した形状の地形を避けてください。
主稜線での強い北西の風は、昨日の昼ごろには収まっています。現在は、とても風も弱い状態です。時間経過したウインドスラブの形成に注意してください。
3月8日夜から10日朝までの降雪により、問題の弱層は深く埋もれました。これにより誘発感度は大きくさがり、不確実性が上がっています。雪崩情報のチームは、今後もしばらく、この持続型スラブのトラッキングを試みるつもりです。
昨日(10日)は、未明からの降雪によるサイズ1の点発生雪崩が観察されました。アルパインは視界不良で観察情報はありません。
積雪表層は3月8日夕方からの新雪(50-80 cm)があります。森林帯においては、この新雪内には顕著な脆弱性は報告されていません。ただし、森林帯の上部にて、急斜面では3月8日の晴れに起因する融解凍結層が埋もれており、この境界面にこしもざらめ雪が形成しています。昨日の時点で、ワッフ音に近い音や、注意すべきテスト結果が出ており、警戒が必要です。トラッキングをしている持続型スラブの弱層は120-180 cm程度に埋もれており、不確実性が高いままとなっています。
気象庁は長野県北部に対し、南の風、後、北の風、晴れ、夕方から曇り、日中の最高気温11 ℃を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて、気温-11.5 ℃(5時現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。