更新日時: 2024/03/22 06:00
アルパイン Low
森林限界 Low
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
標高が高く、風の影響の強い斜面ほど、今回の荒天の雪の危険性は高くなっています。大きな地形では、まだ、規模の大きな雪崩が発生しうるコンディションです。その地形の中に入った場合、安全にリグループできる場所があるか?と考えることは、とても大事な視点です。天気が良くなっていますが、高揚する気持ちを押さえ、小さい斜面から、雪の状態を確かめつつ、保守的な意思決定で一日を始めるのは良いアイディアです。風の影響がなく、シンプルな斜面であれば、3月とは思えない良い新雪を楽しめるでしょう。その際は、斜面の傾斜に最大の注意を。雪が良ければ、斜度を少し緩くしても十分に楽しめるはずです。そして、雪崩安全対策に、最も有効な選択肢です。標高の低いところでは、積雪がとても少ない状態にありました。今回の降雪が、沢底の穴やグライドクラックを隠している可能性を忘れないように。良い一日を。
上空では強い北西~西の風が吹き続けています。孤立した地形や凸状など、誘発しやすい場所に形成したスラブに警戒を。
ウインドスラブの形成していない、とても急な斜面では、ストームスラブの危険が継続しています。地形が積雪を支えない形状の地形などでは、まだ、人の刺激で雪崩が誘発される可能性があります。
積雪中層に持続型弱層が埋もれています。
昨日(21日)は、新しい雪崩の報告は入っていません。
荒天の雪(40-60 cm)は、標高の低いところでは、昨日、急速に沈降していることが報告されています。一方、標高の高いところでは、強い北西~西の風が吹き続けています。寒気が流れ込んでおり、低い気温が継続しています。標高の高いところでは、荒天の雪の不安定性は、まだ、十分に解消していないことを前提に行動する必要があります。
気象庁は新潟県上越地方に対し、西の風、後、南の風、曇り、日中の最高気温7 ℃(標高13 m)を予報しています。妙高笹ヶ峰(標高1,310 m)にて気温-9 ℃(4時45分現在)、過去12時間で2 cm、過去24時間で7 cmの降雪となっています。