雪崩情報

更新日時: 2024/03/23 05:30

白馬


アルパイン Low


森林限界 Fair


森林帯 Fair 降雨の開始に留意


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

標高の高い場所では、雪崩を誘発しやすい特徴的な地形に残る不安定な雪に注意してください。特徴的な地形とは、孤立した形状あるいは凸状、下支えのない斜面などです。そして、その斜面の下方に「地形の罠」がないことも大切です。昨日の日射を受けた斜面では、クラストが形成しており、滑走しずらい状態となっています。転倒は、怪我だけでなく、装備の破損など、いろいろなトラブルの原因となりますので、コントロールされたスピードでの滑走をお願いします。主稜線では、既に南西の風が入り、気温も上昇し始めています。天候は悪化の方向ですので、それを考慮したツアー計画を。

留意すべき雪崩

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

北側の孤立した地形に残るウインドスラブに注意してください。特徴的なスラブが載る場所では、ワッフ音が報告されています。下方が崖、極端な凸状など、特異な場所では特に警戒を。

ストームスラブ Storm slab


ベース画像

風の影響がない、極めて急な斜面にて。

持続型スラブ Persistent slab


ベース画像

概要

雪崩


昨日(22日)は、天気が良くなったこともあり、過去24時間以内に発生したと思われるサイズ2-3.5の雪崩が複数、アルパインエリアで観察されました。白馬大雪渓、唐松岳不嶮Ⅱ峰、白岳、西遠見山、八方尾根などです。

積雪


積雪表層を構成する直近の荒天の雪は沈降を進めています。標高の高い、北側の斜面では、まだ、低密度の雪(20日の低気圧)が十分に強度を上げていないことが昨日、観察されています。よって、その上にウインドスラブが載っている場所では、まだ警戒する必要があります。また、それよりやや深い位置に、森林限界付近の北側では、以前の降雨で形成した融解凍結層の上に、再結晶化した雪が形成している場所があり、こちらも、まだ十分に強度を上げていません。長く警戒していた持続型弱層(2月21日の降雨が起因)は、森林限界付近では概ね問題は解消したと判断しています。アルパインエリアについては、情報が不足しています。

天候


本日は、日本海から日本の東へ進む低気圧や湿った空気の影響を受ける見込みです。気象庁は長野県北部に対し、南の風、曇り、朝から昼過ぎ、雨か雪、日中の最高気温11 ℃を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて、気温-2.8 ℃(5時現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。

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