更新日時: 2025/01/01 07:00
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
天候が回復しても、積雪の不安定性は、すぐには解消しません。今日は特に、南に開けた大きな急斜面に警戒してください。昨日からのまとまった雪が、30日に形成したクラストの上に載っており、さらに強い西~北寄りの風で雪が再配分され、大きな負荷がかかっています。たとえ自分の周囲に樹木があったとしても、自分の上方に大きな発生区がないかを考えてください。風の影響で移動した雪がどこにあるを探しながら、保守的なルートセッティング、原則的な行動様式でお願いします。
アルパインでは風速25 m/sを超える極めて強い北寄りの風が吹いています。単純な風下だけでなく、地形を回り込み支尾根側面に形成するウインドスラブに十分な注意が必要な日です。
日射で形成したクラストがある急斜面に警戒してください。
昨日(31日)は、とても標高の低いところで、全層雪崩とブロックの崩落が報告されています。標高の高いところでの報告は入っていません。一方、近接する白馬では、ストームスラブ、ウインドスラブの雪崩が複数、報告されています。
30日の晴天で形成したクラストが日射の影響を受ける急斜面にあり、その上に今回の荒天の雪が載っています。昨日の時点で、この境界面の結合状態が良くないことが報告されています。白馬地区で報告された雪崩は、ほとんどこの種類になります。そして、積雪中層には、26日から29日まで続いた荒天の雪がありますが、強度を上げつつあります。標高がとても低いところでは、高い気温の影響でグライドクラックの動きが収まっていない場所があることが報告されています。
冬型の気圧配置は、午後には緩むとのことですが、寒気と気圧の谷の影響がある見込みです。気象庁は新潟県上越地方に対し、西の風、やや強く、雪か雨、昼過ぎから曇り、日中の最高気温7℃(標高13 m)を予報しています。妙高笹ヶ峰(標高1,310 m)にて気温-7 ℃(5時45分現在)、過去12時間で20 cm、過去24時間で44 cmの降雪を観測しています。