雪崩情報

更新日時: 2025/01/04 07:00

ニセコ・羊蹄・余市・尻別


アルパイン Good 降雪が増加、これまでの雪も強い北西の風で移動


森林限界 Good 12時間で15 cm以上の降雪があった。今後も降雪は継続の予報が出ている


森林帯 Good 日射の影響のある斜面では、今回の降雪の下に滑り面となりうる層が存在


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

降雪が続き、新雪の量も増え、風も強まっています。こうした荒れた天気は視界が悪くなりますので、自分の上方にある地形や、滑っていく下方の斜面状況がわかりにくくなります。また、仲間とのコミュニケーションも取りづらくなります。慎重な計画と良いコミュニケーションが必要な日です。

留意すべき雪崩

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

北西の風は継続しており、それによって再配分された雪が作り出すウインドスラブは、自然発生あるいは滑走者の刺激で誘発しうる状態。

ストームスラブ Storm slab


ベース画像

森林帯でも自然発生あるいは人的な刺激で誘発する雪崩の可能性が高い。ストームスラブは、降雪量の多かった地域でより大きな問題となり、比較的、新雪量が少なかった余市岳地区では、やや下がるだろう。

概要

雪崩


昨日(3日)は、スキーカットによるストームスラブの雪崩が多数、報告されています。尻別岳では、サイズ2(人が怪我や死亡するほどの規模)が滑走者によって誘発されました。いくつかの雪崩は30°程度の傾斜の地形で発生しています。いずれの雪崩も低い標高帯で起きており、日射の影響のある斜面です。破断面の厚みは20 cm程度。

積雪


倶知安のアメダスにて過去12時間(4時現在)で15 cmの降雪。アンヌプリ山頂では15 m/sの風が吹いており、これは積雪表層の雪を風下側に運ぶのに十分な強さです。これらの新雪は、多様な旧雪面を埋没させてています。特に、日射の影響が強い斜面では融解凍結クラストが埋もれています。積雪の下層は強度を増していますが、地表付近で積雪の動きが強いところでは、グライドクラックが開いています。

天候


本日は、北西の強い風が継続しつつ、中程度の降雪となる予報が出ています。気温は低く、日中でも氷点下です。今後、地域全体で風は強い状態が続きそうです。

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