更新日時: 2020/01/29 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
非常に危険な雪崩コンディションです。森林限界から標高が低いところでは、1月8日、23日の降雨で形成した融解凍結層が積雪の浅い位置にあり、そこを滑り面とした非常に大きな雪崩が発生しうるコンディションです。昨夕から今朝までまとまった降雨となっていますが、雨が止まっても、その危険は継続している、と考える必要があります。特に八方尾根はアルパインエリアの特徴が低標高まで存在する場所ですので、より警戒が必要です。濡れた雪による雪崩は極めて重いため、小さいものでも簡単に人を流します。今日は圧雪されたゲレンデスキーと白馬小谷の良質な温泉を楽しむ日です。
昨日(28日)は、森林帯にて多数のストームスラブあるいは点発生の雪崩が、北~東の斜面にて観察報告されました。これらの雪崩は、バックカントリーからスキー場内での安全管理まで、多様な現場で観察されています。また、ワッフ音の報告もありました。
昨日(28日)の朝までの降雪量は森林帯上部で20 cm程度であり、それが強い南よりの風の影響を受けて堆積していました。結果、風下となる北~東側を中心として多数の雪崩が観察されています。昨日午後には気温が上昇したため、これらの新雪は標高が低い場所では湿るあるいは濡れた状態となりました。そして、昨夕から今朝まで森林帯上部から下方ではまとまった雨となっており、以前の降雨で形成した融解凍結層を止水面とした大きな雪崩のポテンシャルが高まっています。
気象庁は長野県北部に対し、南の風、日中、北の風、くもり、夕方から晴れ、所により雨か雪、最高気温11℃(標高400 m)を予報しています。白馬山麓(標高700 m)にて気温1.9℃(5時現在)、昨日夕方から今朝までに24 mmの降雨を観測しています。