更新日時: 2025/02/20 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Low 風の影響の情報が不足
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
危険な雪崩コンディションが継続しています。よく地形を観察し、慎重なルートセッティングと保守的な意思決定が必要です。尾根や樹林などの安全地帯をうまく使いながら、移動してください。仲間と適切なスペーシングが必要ですので、グループ人数が多いと、コミュニケーションに問題が生じます。普段より、小さいグループを考えてください。低温が続いているため、風と日射の影響のない場所では、新雪はとても深い状況です。地形的な窪みや沢など、深く埋没しやすい「地形の罠」があると、小さい雪崩でも致命的になります。たとえ、森の中にいても、地形に対して、細心の注意を払ってください。
徐々に風速は下がってきていますが、まだ、乾いた雪を動かすには十分な強さの北寄りの風が、標高の高い場所では吹いています。降雪が続いていますので、移動可能な雪が大量にあることを考える必要があります。
標高が低くとも、南に開けた大きな開放斜面に警戒してください。2月17日埋没の融解凍結クラストが埋もれています。
昨日(19日)は、新しい雪崩の報告は入っていません。荒天のため、フィールドに入る人が少なかったことも影響しています。
森林帯では、2月17日から始まった今回の荒天による雪は、沈降と圧密を進めつつ、70 cm程度となっています。標高の低いところでは、昨日の日射の影響で沈降が進んでいますが、低温が続いており、標高の高い場所では、新雪内にある脆弱性に、まだ十分な注意が必要です。また、継続的に北寄りの風が吹いており、その影響があるところではウインドスラブの形成が進んでいます。
気象庁は長野県北部に対し、北の風、曇り、所により、雪、日中の最高気温1 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて気温-6.3℃(5時現在)、過去12時間で11 cmの降雪がありました。主稜線(標高2,400 m)では気温-18℃(5時現在)、平均11 m/s、最大瞬間18 m/sの北寄りの風が吹いています。長野県地方気象台は、2月20日4時15分、長野県北部に対し、21日6時までの24時間で20 cmの降雪を予報しています。