更新日時: 2020/03/13 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Fair 日射と昇温に影響に留意
森林帯 Fair 日射と昇温の影響に留意
信頼度:○ good □ Fair △ Low
春と冬が同居しています。森林限界以上の北から東においては、荒天の雪は、まだ落ち着いていない場所がある、と考えてください。地形が積雪を支えにくい凸状や孤立した地形に警戒してください。そのような場所は「地形の罠」を伴っている場合が多く、小さい雪崩であっても重大な結末となりえます。一方、標高が低いところでは、昨日以上の昇温が予報されていますので、表層の雪の変化に留意を。また、山岳において全層雪崩の発生はとても予期しずらいタイプの雪崩になります。グライドクラックや雪シワの入った斜面には「入らない・近づかない」ようにしてください。天気はゆっくりと下り坂です。良い一日を。
昨日(12日)は、11日から12日未明に掛けての荒天の最中に発生したと思われる自然発生のストームスラブ(サイズ2)が、アルパインエリアの東面で複数、観察されました。また、標高2,600 m付近の北面で、誘発によるストームスラブの雪崩(サイズ2)が報告されています。一方、森林帯では濡れた雪の点発生雪崩(サイズ1)が日射の影響が強い急斜面で多数、観察されました。
森林限界以上において、12日未明までの雪は20 - 30 cm程度あり、それがスラブを形成しています。このスラブはハイアルパインでは西風の影響を受けており、まだ、完全には落ち着いていません。一方、森林帯では、昨日は、昇温と日射の影響で濡れた雪の点発生雪崩が発生しています。
気象庁は長野県北部に対し、南の風、後、北の風、晴れ、昼過ぎから時々、くもり、最高気温16℃(標高400 m)を予報しています。白馬山麓(標高700 m)にて気温-3.2℃(5時現在)、標高1300 m付近にて過去24時間で新たな降雪はありません。