更新日時: 2025/03/01 05:30
アルパイン Low
森林限界 Fair
森林帯 Good
信頼度:○ good □ Fair △ Low
前日以上の高い気温が予報された「春の一日」です。朝、凍結している斜面が、日中に融け、強度を失い、点発生雪崩が起きる変化を捕まえてください。以前の荒天の雪で隠れていたグライドクラックが、再び、口を開け始め、そのコンディションも悪化しています。標高の低い場所では、全層雪崩も警戒してください。崖状の極端な地形から、雪ブロックの崩落もありえます。その雪塊は1㎥で500 kgほどの重さがありますので、小さいものでも重大な怪我の原因となります。
朝の時点での評価。日中の昇温と日射の影響で、積雪上層の雪が濡れ、強度が低下することを見逃さないように。
朝の時点での評価。崖状など極端な地形で形成しているグライドクラックに警戒を。クラックの入った斜面の下に滞留しないように。
地形ポケットに残る不安定なスラブに注意を。
昨日(2月28日)は、森林帯にて、サイズ1の点発生湿雪雪崩が多数、観察されました。
昨日は昇温し、アメダス白馬(標高703 m)にて、13時に8.4℃を記録しました。強い日差しの影響もあり、森林帯では積雪表層の雪が濡れ、点発生雪崩が多数、発生しました。本日は、昨日以上の高い気温が予報されていますので、朝、凍結している斜面が、日中に強度を失うことを考える必要があります。また、標高の低い場所にあるグライドクラックの入った斜面では、全層雪崩の危険が上がっています。全層雪崩の発生予測は難しいため、その下方にいないことが最善策となります。
気象庁は長野県北部に対し、北の風、晴れ、昼過ぎから曇り、日中の最高気温15 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて気温-4.9 ℃(5時現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。主稜線(標高2,400 m)では気温-0.1 ℃(5時現在)、平均6 m/s、最大瞬間12 m/sの北寄りの風が吹いています。