雪崩情報
更新日時: 2025/03/09 05:30
白馬
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度：○ good □ Fair △ Low
行動と地形の助言
全体傾向としては、過去数日の降雪による不安定性は解消の方向にありますが、まだ、特定の地形ポケットに残る不安定なスラブに注意が必要です。積雪表層がスラブの特徴を持ちつ凸状斜面など、雪崩を誘発しやすい孤立地形に警戒してください。また、新雪の下には融解凍結クラストがあり、小さい雪崩でもその危険度が増す要素もあります。尾根上など、風が強く当たる場所では、硬いクラストが露出しています。滑落にも注意してください。今朝の気温は下がっており、北側のシンプルな地形であれば、安全に新雪滑走が楽しめるでしょう。良い一日を。
留意すべき雪崩
ウインドスラブ Wind slab
凸状や下支えのない孤立した地形に残る不安定なスラブに注意を。また、時間経過したウインドスラブは硬度を上げていますが、本日の日射を強く浴びる急斜面では、日中に誘発感度が上がる可能性を忘れないように。
ストームスラブ Storm slab
風の影響を受けていないとても急な斜面の地形ポケットに残る不安定なスラブに注意を。
点発生湿雪雪崩 Wet Loose snow
評価は朝の時点でのもの。日中に強い日射を浴びる標高の低い急斜面で注意を。
概要
雪崩
昨日（8日）は、森林帯にて、サイズ1のストームスラブの雪崩が複数、観察されました。
積雪
融解凍結クラスト（3月5日の降雨で形成）の上に、新雪20-30 cmが載っています。この新雪は一昨日（7日）の強風と、昨日（8日）の高い気温の影響を受けています。風が強く当たる場所では、融解凍結クラストが露出しており、風下側にウインドスラブを形成しています。新雪の量は、Hakuba Valleyの北側で多くなっており、昨日の日射や気温の影響で、森林帯では沈降を進めています。標高の高い場所でのクラストと新雪の結合状態の情報は不足しており、不確実性が高い状態です。
天候
気象庁は長野県北部に対し、北の風、曇り、昼前から晴れ、日中の最高気温7 ℃（標高418 m）を予報しています。アメダス白馬（標高703 m）にて気温-3,9 ℃（5時現在）、過去12時間で3 cmの降雪がありました。主稜線（標高2,400 m）では-12 ℃（5時現在）、平均7 m/s、最大瞬間風速9 m/s程度の北寄りの風が吹いています。
