更新日時: 2025/03/26 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
とても暖かい朝です。昨日、山麓で観測された最高気温と同程度の気温が、未明から現在まで続いています。日中は、ここに日射の影響が加わりますので、積雪上層の雪は、より融解し、結合力を失います。高い気温が続いていますので、融解水も発生しており、全層雪崩の危険もあります。森林帯であっても、地形認識を高め、森の中にある急峻な沢などに警戒してください。
グライドクラックの入った斜面を避けてください。崖状の場所に残る雪ブロックの崩落にも警戒を。
大きな急斜面では雪が集まり、規模が拡大します。動き出した雪の量が少ないからといって油断しないように。
昨日(25日)は、森林帯と森林限界にて、サイズ1の点発生雪崩が多数、報告されました。発生のきっかけは、スキーカットや滑走の刺激によるものです。森林帯にて、サイズ2の全層雪崩が報告されています。また、森林帯にて、カモシカが点発生雪崩で流される姿が報告されています。カモシカは途中で脱出し、生還しています。
昨日、標高2,200 m以下の雪は、斜面の方位を問わず、湿る、あるいは濡れた状態となり、強度を失いました。本日は、未明から極めて暖かい空気が南西から入ってきていますので、朝の時点から、積雪コンディションは良くない、と考える必要があります。
東北地方を通過する低気圧に向かって、暖かい空気が入っているため、未明から極めて高い気温となっています。気象庁は長野県北部に対し、南の風、後、北の風、晴れ、日中の最高気温19 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて気温14.5 ℃(5時現在)、過去24時間で1 mmの降水がありました。主稜線(標高2,400 m)では-1 ℃(5時現在)、平均13 m/s、最大瞬間27 m/s の風が吹いています。