雪崩情報

更新日時: 2025/02/22 05:30

白馬


アルパイン Low 荒天による情報不足


森林限界 Fair


森林帯 Good


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

まだ少し残る懸念材料(2月17日埋没のクラスト)を除けば、山岳の積雪の不安定性は、ゆっくりと順調に解消してきています。人の刺激への反応は鈍くなっていますが、孤立したとても急な斜面では、まだ十分に警戒する必要があります。今回の荒天では80-100 cmの降雪があり、以前に形成したグライドクラックを隠しています。斜面の変わり目では、グライドクラックが新雪に隠れている可能性を忘れないでください。積雪が安定していると感じても、一人ずつ滑る、安全な場所で待機する、といった原則的な行動を守ってください。それが事故を最小化させます。仲間と良いコミュニケーションを取りつつ、良い週末を。

留意すべき雪崩

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

孤立した地形に残る不安定なスラブに注意を。日射が入った場合、その影響を考えるように。

ストームスラブ Storm slab


ベース画像

融解凍結クラスト(2月17日埋没)が浅く埋まっている場所に警戒を。森林限界とアルパインでは情報が不足しており、不確実性が高い状況です。また、それ以外の場所では、とても急峻な孤立した地形に残る不安定なスラブに注意を。

概要

雪崩


昨日(21日)は、森林限界付近のとても急な斜面にて、スキーカットによるサイズ1の面発生雪崩が報告されています。また、スキーカットによって、サイズ1の点発生雪崩も複数、報告されています。アルパインエリアは視界不良で、報告が入っていません。

積雪


森林帯と森林限界においては、2月17日から始まった荒天による雪は、順調に焼結と圧密を進めていることが観察されています。この積雪の上層は、風の影響がある場所を除けば、概ね正構造となっています。融解凍結クラスト(2月17日埋没)と荒天の雪の境界面について、継続的に調査されており、森林帯では概ね、温度勾配も解消していることが観察されています。ただし、標高が高い場所では、まだ十分に安心できる状況ではありませんので、継続的な調査は行われます。

天候


気象庁は長野県北部に対し、北の風、曇り、時々、雪、日中の最高気温2 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて気温-7.9 ℃(5時現在)、過去12時間で1 cmの降雪がありました。主稜線(標高2,400 m)では気温-17.5 ℃(5時現在)、平均5 m/s、最大瞬間7 m/sの北寄りの風が吹いています。長野地方気象台は、2月22日4時34分、長野県北部に対し、2月23日6時までの24時間で25 cmの降雪を予報しています。

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