雪崩情報

更新日時: 2022/03/11 05:30

白馬


アルパイン Good


森林限界 Good


森林帯 Good 日中の昇温と日射の影響に留意


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

南の風が入り、大きな昇温が予報されていますので、日中の積雪表層の雪の変化に注意を払ってください。雪面を転がるスノーボールは、雪の強度低下のわかりやすい兆候です。濡れた雪はとても重いため、とても小さくとも簡単に足元をすくいます。急斜面のトラバースなどでは、下方に「地形の罠」がないか考えてみてください。また、全層雪崩の危険があるグライドクラックの入った斜面には近づかないように。森林限界付近では部分的にモナカ雪(表層が硬いが滑ると割れ、中は軟らかい)となっている場所があります。状況を確認しながら慎重な滑走をお願いします。春の良い一日を。

留意すべき雪崩

全層雪崩 Glide slab


ベース画像

標高が低く、グライドクラックが既に入っている斜面。

点発生湿雪雪崩 Wet Loose snow


ベース画像

日中の昇温と日射で危険度は上昇。

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

概要

雪崩


昨日(10日)は、森林帯の日射を強く受ける急斜面にて、サイズ1の点発生湿雪雪崩が多数、観察されました。

積雪


森林限界よりも標高が低い南側の斜面では、積雪表層の雪が融解と凍結を繰り返す「春のサイクル」に入っています。本日の主な懸念事項は、日中の昇温の大きさ(前日より10℃上がる予報)と日射の影響です。現在、麓ではマイナスですが、これは放射冷却によるもので、森林限界付近では既に0℃程度です。標高が低い場所では、今後、方位を問わず、積雪表層の雪の強度は低下し、濡れた点発生雪崩が発生しやすい状況となります。また、グライドクラックも成長しており、谷筋の極端な地形には雪ブロックが不安定な状態で載っています。一方、森林帯上部より標高の高い北側の斜面では、雪はまだドライなままです。

天候


気象庁は長野県北部に対し、南の風、後、北の風、晴れ、時々、くもり、最高気温17℃(標高418m)を予報しています。白馬山麓(標高703m)にて、気温-5.4℃(5時現在)、過去48時間で新たな降雪はありません。

一覧に戻る

Avalanche Bulletin Partner

Donation -寄付-

日本雪崩ネットワークは様々な情報を提供するために、日々活動しております。今後も持続し続けて行くためにも皆様のご協力が必要です。