雪崩情報
ニセコ・羊蹄・余市・尻別
2022/12/20 07:00
雪崩危険度と傾向

標高帯 | 信頼度 | コメント |
---|---|---|
アルパイン | Low | 風下やクロスローディングする地形局所に割れやすいウインドスラブが形成 |
森林限界 | Good | 風が弱く、低温でもあることがウインドスラブの可能性を下げています |
森林帯 | Good | 風の影響のないところで雪は深く、あまり結合していません |
留意すべき雪崩
ウインドスラブ Wind slab

















風によって乾いた結合力の弱い雪が移動し、稜線付近の風下あるいはクロスローディングする場所でウインドスラブを形成させています。
留意すべき雪崩
点発生乾雪雪崩 Dry Loose snow





























傾斜が40°以上の斜面では、人的な誘発で点発生雪崩が起こりえます。これによって「地形の罠」にはまる可能性があります。
概要
雪崩
自然発生あるいは人的誘発の雪崩は報告されていません。アルパインエリアの観測は限定的です。
積雪
先週の土曜日から、積雪深が大きく増えています。積雪下層は圧密され、強度を増しています。アルパインの東斜面の雪の堆積量は多くなっています。強い西風は日曜日に弱まり始め、中程度の強さになりました。風の影響を受け、硬くなった旧雪上に低温の結合力の弱い雪が堆積している状態です。積雪内に顕著な弱層の報告はありません。12月13日の降雨で形成したクラストは、標高500 m 付近で70-100cmの深さに埋もれています。
天候
中程度の西風を伴う降雪があり、冷え込みは続く予報です。水曜日には、風が南寄りに変わり、風速が落ち着きつつ、気温が上昇。降雪も一段落しそうです。そして、木曜日には気温が上昇し、大雨となる予報が出ています。
行動と地形の助言
アルパインエリアでの行動は、慎重に地形を判断してください。斜度35°以上の風下斜面あるいはクロスローディングの雪が堆積している場所では、形成間もないウインドスラブは硬い斜面が割れることに注意してください。雪庇の上に乗ってしまわないように注意し、その下にも入らないように。森林限界と森林帯では、特定の地形で雪崩が起こりうるコンディションです。積雪と地形をよく観察して、注意が必要な場所を特定するように努めてください。特に「地形の罠」に警戒を。とても急な地形であれば、乾雪の点発生雪崩によって、樹木への激突、川や深い沢の底に埋められてしまう可能性があります。