雪崩情報

更新日時: 2023/01/10 07:00

ニセコ・羊蹄・余市・尻別


アルパイン Fair 余市ではニセコよりも多くの雪が一晩で降り積もり、キロロでは12時間で20cmの積雪となりました。今日はさらに雪が降り、風も弱まる予報で、ニセコ、羊蹄山、尻別岳よりも危険度が高くなる見込みです。自然な雪崩の可能性があるほか、人的誘発の可能性もあります。小さな雪崩は多くの地域で、大きな雪崩は特定の地域で、非常に大きな雪崩は孤立した地域で発生する可能性があります。


森林限界 Fair 自然な雪崩は起こりにくく、人的誘発による雪崩はありえます。小さな雪崩は特定の場所で、大きな雪崩は孤立した場所で発生する可能性があります。


森林帯 Fair 急峻な森林地帯では、点発生雪崩の危険が継続しています


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

余市岳方面では、今日は「一歩下がる」マインドセットが必要。グライドクラックは拡大し、それが降雪で隠れています。降雪と風が強まれば雪崩の危険度も上がります。視界が悪いときは、さらに危険です。小さな点発生雪崩であっても、樹木への激突や沢底に埋められてしまう可能性があることを忘れないでください。明日は天気が良くなり、日射と気温上昇の影響による雪崩の危険も生じます。雪面にスノーボールを発見したら、日射の影響のない、傾斜の緩い斜面を選んでください。では良い一日を。

留意すべき雪崩

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

山では、風は地形に沿って流れます。結果、複雑な地形ではいろいろな場所にウインドスラブが形成します。

点発生乾雪雪崩 Dry Loose snow


ベース画像

昨日は、滑走者の誘発による雪崩が多数、観察されました。これらは1月8日に形成したクラストを滑り面としています。今朝までに降雪がありましたので、今日も人的な誘発の可能性は継続しています。

概要

雪崩


ニトヌプリにて、サイズ1の点発生雪崩ととソフトスラブの雪崩が複数ありました。雪崩は1月8日形成のクラストに載った20-30cmの低密度の新雪です。この雪崩は発生後の流下速度が速く、足の長い雪崩となりました。また、サイズ1のウインドスラブの雪崩も複数あり、幅30mで100mほど流下しています。羊蹄山の北東、30°の斜面で、滑走者の刺激で15-20cmのスラブが動いています。尻別岳では、1月8日に全層雪崩が発生しています。標高1,050m、東斜面、破断面10mの雪が150mほど沢の中を走りました。

積雪


積雪底部はよく結合しています。過去24 時間で 20- 40cm の新雪が1月8日形成の日射で形成したクラストの上に積もりました。標高の高い場所では、風で削剥された雪が風下側に移動しています。ある場所では、それはクロスローディングしており、地形の局所にて、強度の低い雪の上に硬いスラブを形成しています。

天候


ニセコ、羊蹄山、尻別岳の今日の天気予報は、標高900m付近では、弱い西風で時々曇り、小雪から中程度の降雪、明日は晴れ間が出て、気温が上昇する見込みです。 余市方面では、今日は標高900m付近で、強い西風を伴いつつ、中程度から大雪、気温-8℃の予報です。また、水曜日の予報では、風向きは西から南西に変わり、ときどき曇り、気温は-1℃近くまで上昇するとのことです。

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