雪崩情報

白馬

2023/03/01 05:30

雪崩危険度と傾向

標高帯 信頼度 コメント
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Good

留意すべき雪崩

ウインドスラブ Wind slab

強い凸状、下方が崖といった極端な地形に残る不安定なスラブに注意

留意すべき雪崩

点発生湿雪雪崩 Wet Loose snow

日中の高い気温と強い日射による雪の変化に注意

留意すべき雪崩

全層雪崩 Glide slab

既にグライドクラックが入った斜面には近づかないように

概要

雪崩

昨日(2月28日)は、森林帯の日射を強く浴びる急斜面にて、サイズ1の点発生雪崩が複数、観察されました。

積雪

昨日はアメダス白馬にて、15時に気温13.1℃を記録しました。強い日射の影響もあり、森林帯の積雪表層の雪は、十分に濡れ、強度を失いました。現在は放射冷却により、雪は凍結していますが、本日も日中は高い気温が予報されていますので、雪の変化に注意が必要です。また、グライドクラックの拡大も観察されています。昨日はとても高い気温になりましたが、森林限界付近の北側では、まだドライな雪があります。北側の雪は十分に沈降しています。

天候

気象庁は長野県北部に対し、南の風、晴れ、夕方から曇り、所により、夜遅く、雨、最高気温16℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて、気温-4.3℃(5時現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。

行動と地形の助言

昨日に引き続き、春の一日です。朝は硬く凍結していた斜面も、気温の上昇と日射の影響で強度を失います。その変化に気づくようにしてください。濡れた雪はとても重いので、小さいからといって油断しないように。また、風が強く当たる尾根上では、古く硬い融解凍結クラストが露出しているところもありますので、滑落にも十分な警戒が必要です。既にグライドクラックの入った斜面には近づかないようにしてください。隣接する妙高山域では、昨日、複数の全層雪崩の報告があります。ツアーの最後に深い沢地形を通過する場合、その側面部にあるグライドクラックの入った場所は、とても危険度が高くなっていると考えることが必要です。素早く移動する、その斜面の下で停滞しないような移動の工夫をお願いします。良い一日を。

フィールドで新しい雪崩など、不安定性を示す重要な情報を観察しましたら、 「投稿フォーム」あるいは「メール」で情報をお寄せ下さい。 皆様からのご協力が雪崩情報の向上に寄与します。