更新日時: 2024/01/03 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
孤立した地形に残るウインドスラブの不安定性に注意してください。標高を少し下げると、積雪は少なく、地形が埋まっていません。沢底の穴や樹木など、雪崩以外の危険要素が沢山ありますので、ルート設定は慎重に。地震に起因する雪崩の危険のマネジメントは、いつも皆さんが気をつけている行動習慣と同じです。雪崩地形に入る時間と人数を最小化すること、自分の上部に大きな発生区がないかを常に考えて行動することなどです。
昨日、新しい雪崩の観察報告はありません。一方、1月1日に能登半島で発生した地震を原因と推察される雪崩が、アルパインエリアで多数、観察されました。雪崩の規模は2-3.5でした。また、森林限界付近にて、雪崩が発生しない緩斜面でも、地震による積雪のクラックが多数、観察されています。
これまでの荒天の雪の中にある不安定性はゆっくりと安定化に向かっています。昨日の観察では、まだ十分に強度を上げていないところが残っているようですので、地形が斜面を支えない極端な地形などでは人的な誘発がありえます。また、森林限界より標高の高い区域では西寄りの強い風の影響を受けたウインドスラブが形成しています。
気象庁は長野県北部に対し、南の風、後、北の風、曇り、夜、雨か雪、最高気温9 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて、気温-2℃(5時現在)、過去24時間で新たな降雪はありません。