更新日時: 2024/01/12 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Good
信頼度:○ good □ Fair △ Low
地域全体の雪崩危険度は下がってきていますが、今朝までに形成した新たなウインドスラブに十分な警戒が必要な日です。昨日、バックカントリーを楽しまれた方は、今日は「別の日」と考え、新たなな気持ちで慎重に地形を選択してください。特に、東から北東に面した斜面の局所に形成したスラブに注意を。沢地形の入口付近に形成したスラブを誘発すると、雪崩は、沢地形内に堆積した雪を巻き込み大きくなります。沢地形の入口は、左右でコンディションが異なることも多いものです。慎重な判断をお願いします。
今朝までに形成した新たなウインドスラブに警戒
昨日(1月11日)は、サイズ1の点発生雪崩が、多数、観察されました。また、標高2,000-2,700 mの風下斜面にて、サイズ1.5-2の面発生雪崩が、自然発生にて、複数観察されました。とても標高の低いところでは、サイズ1の全層雪崩も観察されています。
標高の高いところでは、深夜から今朝までに、とても強い南西の風(20 m/s以上)が吹きました。これにより、昨日まで点発生雪崩を発生させていた結束性の弱い雪は、風下側に運ばれ、新たなウインドスラブを形成しています。この密度の高いスラブの下は、相対的に密度の低い雪がありますので、「逆構造」と呼ばれる不安定な積雪構造が生じます。昨日よりも、大きな雪崩が発生しうる日と考えてください。
日本海にある低気圧から延びる前線が北日本を通過し、次第に冬型の気圧配置となる見込みです。気象庁は長野県北部に対し、南の風、後、北の風、曇り、日中の最高気温7 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて、気温-8.7 ℃(5時現在)、過去24時間で新たな降雪はありません。