更新日時: 2024/03/14 05:30
アルパイン Low 日射の影響に留意
森林限界 Low 昇温と日射の影響を留意
森林帯 Fair 昇温と日射の影響に警戒
信頼度:○ good □ Fair △ Low
現時点(朝5時)では弱い降雪となっていますが、この後、天気は良くなる予報が出ています。視界が良くなりましたら、発生した雪崩の跡を探してください。コンディション判断に最も重要な情報です。また、雪面に強い風が吹いた痕跡がないか、あるいは積雪表層がスラブの傾向を持つかを観察してください。荒天の不安定性は、まだ解消していないことを前提にして、安全度の高い斜面を選んでください。斜度が少し緩いところを選ぶ、大きな地形よりも、積雪を支えるような小さい斜面を選ぶことで、リスクは大きく下げることができます。一人ずつ滑る、安全な場所で仲間の滑りを見守るといった原則的な行動がとても大切です。天気予報では、南風が入り、大きな昇温が予報されています。日中の雪の変化にも注意を向けてください。良い一日を。
主稜線での風は北から西への変わっており、平均10 m/s程度の風速となっています。風が回り込んできて形成する支尾根側面部のスラブにも注意を。標高の高いところに形成した硬いウインドスラブは、日中の昇温と強い日射で強度を下げ、誘発しやすくなる場合があることを覚えておいてください。
荒天の不安定性は、まだ解消していないことを前提に地形選択をしてください。
2月21日の降雨で形成した氷板あるいは融解凍結クラストと、その上に形成したこしもざらめ雪による持続型スラブの危険は、まだ完全には解消していません。
昨日(13日)は、スキー場の安全管理にて、多数のサイズ1-1.5の雪崩が報告されています。南面では11日の日射で形成したクラスト面から発生です。標高の高い山岳エリアでの情報は入っていませんので、本日、行動中に、よく観察し、状況判断に役立ててください。
12日に低気圧が通過し、冬型の気圧配置へと移行。そして、昨日(13日)の早朝には、強まった気圧配置により、極めて強い風を伴う降雪が30 cm程度ありました。このため、比較的低密度の雪の上に、高密度の雪が載る「逆構造」の箇所が多数出現し、多くの雪崩の原因となりました。昨朝の時点では、ウインドスラブが形成した場所で敏感に雪は反応し、その後、日射と気温上昇によって、風の影響の弱いところでもストームスラブが反応していました。
気象庁は長野県北部に対し、南の風、晴れ、時々、曇り、日中の最高気温11 ℃を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて、気温-5.8 ℃(5時現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。