更新日時: 2025/01/11 05:30
アルパイン Low
森林限界 Low
森林帯 Good
信頼度:○ good □ Fair △ Low
強い降雪は終わりましたが、危険な雪崩コンディションは継続しています。地形を慎重に見極め、保守的なルート設定が必要です。天候が回復してたとしても、小さな斜面から積雪の状態を探りながら、一日を始めてください。周囲の地形を見回し、風の痕跡を探してください。ウインドスラブの形成が確認できたら、斜度が緩く、上部に大きな急斜面のない地形へ移動しましょう。仲間と良いコミュケーションを保ち、原則的な行動様式を続けることが大切です。グライドクラックが新雪で隠れている場所が沢山あります。斜面の変わり目に警戒してください。
雪面をよく観察し、風が吹いた痕跡を探してください。また、歩きながら、積雪表層の雪の感触の変化を感じてください。軟らかい雪が硬い感じに変化したら、そこはウインドスラブが形成しているかもしれません。雪崩を誘発しやすい凸状や下支えのない地形を避けるようにしてください。
低い気温が続いています。標高の低い場所、あるいは、とても強い風に曝された場所以外の急斜面では、荒天の不安定性は、まだ残っていると考えてください。
昨日(10日)は、標高1,100 m、南東斜面にて、サイズ1.5のウインドスラブの雪崩が観察されました。この雪崩は自然発生です。また、雪庇を落とした刺激でサイズ1の点発生雪崩も報告されています。森林限界とアルパインは荒天のため、観察報告はありません。
1月6日から始まった荒天による積雪は、森林帯の上部で130 cm程度となりました。森林帯では、昨日の日射と昇温で急速に沈降を進めました。一方、森林限界とアルパインではとても強い北西~北の風に曝され続けています。
気象庁は長野県北部に対し、北の風、晴れ、時々、曇り、所により、昼過ぎまで雪、日中の最高気温3 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて気温-8.4 ℃(5時現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。