更新日時: 2025/02/07 07:00
アルパイン Fair 保守的な地形選択を
森林限界 Fair 保守的な地形選択を
森林帯 Fair 保守的な地形選択を
信頼度:○ good □ Fair △ Low
持続型スラブに対処するには、保守的な地形選択が最善の選択肢です。今朝までの降雪と風で移動した雪が作るスラブによる積雪への負荷を考慮してください。森林帯の風の影響のない場所には、良質なパウダースノーがあります。
昨晩の風で新しいウインドスラブと雪庇が形成
沢地形や川の側面など「地形の罠」のある場所で注意を
1月28日に埋没した表面霜、再結晶化した雪とクラストのコンボによる不安定性は、まだ懸念される状況です。このようなときは、保守的な地形選択をすることが最善です。持続型弱層の形成については、標高と方位でバラついており、そこの不確実性が存在します。これまでの多数の観察により、森林限界と森林帯においては、北地区(余市岳エリア)で特に懸念されています。
昨日(6日)、尻別岳エリアの森林帯、南東斜面にて、サイズ1の持続型スラブの雪崩が発生しました。破断の深さは45 cmで、1月28日埋没の弱層が壊れています。また、森林帯の北東の斜面にて、人の刺激で崩落する雪庇が報告されています。余市岳の東側エリアでは、急斜面いて点発生雪崩が報告されています。
今朝までに20-40 cmの降雪がありました。中程度の西風が吹いており、新しいウインドスラブと雪庇の形成が疑われます。この3日間、ほとんどの地区で強い風の影響を受けましたが、森林帯の風が遮られる場所においては、良質なパウダーが保存されていました。5ん位置に実施した北地区でのエクスンディット・コラムテストでは、1月28日埋没のクラスト上に形成した再結晶化した雪(こしもざらめ雪)でクリーンな破断結果(深さ70 cm)がでており、その危険性が示唆されています。また、昨日は、尻別岳エリアでも1月28日埋没のクラストの境界面(深さ45 cm)で面発生雪崩が出ています。これらから、1月28日埋没のクラスト上の形成した持続型弱層が安定化するには、まだ時間が必要と考えています。
日中を通して5-10 cmの降雪が予報されています。風はやや弱まって中程度となり、西風とのこと。天候は曇り、気温は-5℃~-10℃の範囲です。