更新日時: 2025/02/15 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Good
信頼度:○ good □ Fair △ Low
2つの面で地形選択が極めて重要な日です。一つは、荒天の不安定性(ウインドスラブ・ストームスラブ)は、まだ特徴的な地形に残っています。ある斜面が大丈夫でも、雪崩を誘発しやすい特徴を有した斜面では、雪崩を発生させうる状態です。2つ目は、山は滑走者で混みそうですので、他グループとの関係を考えながら、安全な地形を上手に使ってください。下に他グループがいるときに、上部でスキーカットを試みないように。風が当たる尾根は硬い雪面が露出しています。滑落に注意を。風の影響のない樹林には素晴らしい新雪があります。良い週末を。
山域の風は収まりつつありますが、ウインドスラブへの警戒は続けてください。ウインドスラブの安定化は、場所によってバラツキます。また、日中の強い日射を浴びる急斜面では、気温上昇の影響もあり、不安定化すると考えてください。傾斜の緩い斜面を選ぶこと、孤立した地形を避けることが効果的です。
とても急な孤立した地形などでは、まだ、人の刺激で雪崩が発生しうると考えてください。凸状、下支えがないなど、誘発しやすい特徴を複数有した局所は避けるように。
昨日(14日)は、徐々に視界が良くなり、多数の雪崩が観察されました。森林帯からアルパインまで全ての標高帯の東~南に面した斜面でサイズ1-3までの面発生雪崩が報告されています。過去数日の強風で形成したウインドスラブになります。規模の大きなものは、荒天の最中に発生したものが多く、小さい規模の雪崩は当日に発生しています。
2月12日の夜に降った弱い雨は標高1,600 m付近までの積雪を濡らし、薄い融解凍結クラストを作りました。この境界面の一部で温度勾配と再結晶化が観察されています。また、このクラストの下部には結束性がとても低いあられがあり、まだ十分に焼結していないことが昨日、確認されています。また、過去3日間の雪は、極めて強い北寄りの風の影響を受けており、各所にウインドスラブを形成させています。
気象庁は長野県北部に対し、南の風、後、北の風、晴れ、夜、曇り、日中の最高気温9 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて気温-5.9℃(5時現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。主稜線(標高2,400 m)では、気温-9℃、平均10 m/s、最大瞬間12-13 m/sの北寄りの風が吹いています。