雪崩情報

更新日時: 2025/02/21 07:00

ニセコ・羊蹄・余市・尻別


アルパイン Fair 荒天の雪の安定化の程度とウインドスラブの分布


森林限界 Fair 荒天の雪の安定化の程度とウインドスラブの分布


森林帯 Fair 荒天の雪の安定化の程度とウインドスラブの分布


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

昨日の雪崩の発生状況からわかるように、ストームスラブとウインドスラブは、人の刺激に対して反応する状況にあります。この荒天の雪と旧雪が十分に結合するには、もう少し、時間が必要です。積雪表層を構成するスラブの状況を見極めながら、慎重に行動するようにお願いします。大きな開放斜面や凸状地形を避け、地形を使って、安全マージンを確保してください。強い日射や気温の急な上昇を感じたら、警戒してください。

留意すべき雪崩

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

これまでの北西の風によって、風下側でのウインドスラブの形成と雪庇の成長が進みました

ストームスラブ Storm slab


ベース画像

低温化と曇天、そして時間経過は、新雪と旧雪の結合状態をゆっくりと改善させます。一方、強い日射や急激な昇温などは、ストームスラブがより反応しやすくなる傾向があるので注意してください。

点発生乾雪雪崩 Dry Loose snow


ベース画像

緩い乾燥の問題は、一晩で20cmの雪を降らせたKiroro/Kokusai地域に限定されており、今日一日を通してさらに雪が降ると予想されている。

概要

雪崩


余市岳の西地区(キロロリゾート方面)の山岳域にて、サイズ2のストームスラブによる雪崩事故がありました。標高900 m、北東斜面にて、スキーヤーの誘発で雪崩は発生。スキーヤーは足を骨折し、ヘリコプターで搬送されました。また、同地区の北エリア、標高800 m、北斜面でも、サイズ2のストームスラブの雪崩が報告されています。この雪崩もスキーヤーによる誘発です。一方、ニセコ地区では、小規模な点発生雪崩やウインドスラブ、ストームスラブの雪崩が報告されています。

積雪


一連の荒天の雪は、昨日の日射の影響で急速に沈降しました。雪崩情報の北地区(余市岳)では、80 cm程度まで沈降しており、まだ、旧雪面と十分な強度を持っていないため、人の刺激で反応しています。南地区(ニセコ・羊蹄山・余市岳)では、荒天の雪は40 cm程度です。標高1,000 mまでの日射の影響の受ける斜面では、昨日の晴天もあり、融解凍結クラストが形成しました。北地区の一部では、あられが観察されており、次の降雪の際に考慮する事項となっています。持続型弱層(1月28日埋没)は、直近の暴風雪のサイクルで大きな負荷が掛かったものの、無反応でした。

天候


高気圧の影響で北西の風は弱まり、晴れ間も見え、時折、雪が降る天候となりそうです。最高気温は山麓で-1℃の予想です。

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