更新日時: 2021/02/11 06:00
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
昨日と同様の難しいコンディションが継続しています。標高が高いところでは極めて強い風が吹いており、それを避けて標高を下げると、取り扱い厄介なウインドスラブが形成しています。昨日は複数のウインドスラブの雪崩が発生しており、そこに今朝までの20cm以上の降雪が載っていますので、凸状や下支えのない孤立した場所を持つ地形では、潜在的に規模の大きな雪崩が発生しうるポテンシャルがあります。安全対策に最も有効な方法は、斜度を落とすこと、そして発生区や走路内などに、樹木などの障害物がない斜面を選ぶことです。また、地形の罠がないかの確認を忘れずに。規模の大きな雪崩が発生しうる日は、下山時に通過する沢状地形での行動に、特に注意してください。後方や側部の上部斜面で発生した雪崩が、そこにも流れ込む可能性があります。仲間とコミュニケーションを取りながら、賢いグループマネジメントで、良い一日を。
ハイアルパインは暴風で降雪は飛散
昨日(2月10日)は、人的な誘発によるsize 1-2.5までのいろいろな規模の雪崩が発生していました。いずれも、孤立した下支えのない地形に形成したウインドスラブです。また、標高が低く、南を向いた極端な地形で、size 2の全層雪崩が観察されています。
極めて風の強い状態は継続しており、それをまともに受ける場所では、以前の硬い融解凍結面が露出していたり、シュカブラが形成しています。一方、風の影響のない場所では、ゆっくりと沈降を進めるドライな雪があり、良い滑走感を楽しめます。昨日は日射と昇温があり、標高の低い、南側では雪は緩みましたが、北側ではまだとても良い状態にあります。
気象庁は長野県北部に対し、北の風、曇、後、晴れ、最高気温6℃を予報しています。アメダス白馬(標高703m)にて気温-1.4℃(5時現在)、過去12時間で11cmの積雪深差を観測しています。