更新日時: 2025/03/04 05:30
アルパイン Low 新雪と旧雪の結合状態の情報不足
森林限界 Low 新雪と旧雪の結合状態の情報不足
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
急な斜面に残る新雪の不安定性に注意してください。新雪は浅く、発生する雪崩が小さくとも、その下には硬い融解凍結クラストがありますので、足元をすくわれると滑落の原因となります。もし、その地形内に樹木などの障害物があれば、「地形の罠」となって重大な結末を招きます。今回の降雪でグライドクラックなどが見えにくくなっている場所があります。斜面の変わり目に注意してください。
急な斜面に形成したストームスラブに注意を。新雪の下は硬い雪面があることを忘れずに。
昨日(3日)は、森林帯にて、朝まで続いた降雨の影響による全層雪崩(サイズ2)が報告されています。また、未明からの降雪によるストームスラブ(サイズ1)も報告されています。この雪崩は滑走者の誘発によるものです。
昨日の朝からの強い降雪も、午後には収まりました。森林帯では20 cm程度の新雪が融解凍結クラストの上に載っています。風の弱い状態で推移していますが、高めの気温もあり、新雪は沈降が進むことで、スラブの特性を持っています。よって、新雪の量の多い急斜面では、旧雪との境界の結合状態を確認してください。
気象庁は長野県北部に対し、南の風、後、やや強く、曇り、夕方から雪、日中の最高気温6 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて気温-4.2 ℃(6時現在)、過去24時間で15 cm程度の降雪となりました。主稜線(標高2,400 m)では-4℃(6時現在)、平均6 m/s程度の北寄りの風が吹いています。