更新日時: 2023/01/31 05:30
アルパイン Fair ウインドスラブの形成に警戒
森林限界 Fair ウインドスラブの形成に警戒
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
素晴らしい天気ですが、山のコンディションは難しい日です。まとまった降雪があり、それが強い風で移動しています。積雪の表層には、ウインドスラブとストームスラブの危険があります。この問題については、熱心にバックカントリーを滑っている人であれば、きっと何回も経験ある不安定性です。いつもと同じように、スラブの形成を警戒し、地形が積雪を支える傾斜の緩いラインを探してください。小さい地形から一日を始めるのも良いアイディアです。一方、積雪中層には、厄介な弱層が存在し、持続型スラブを形成しています。この種類の雪崩は、誘発の可能性が低いものの、一旦、誘発した場合、規模が大きくなります。誘発は、弱層が浅く埋まっている場所になります。積雪表層が風の影響で硬くとも、弱層が浅い位置にあれば、誘発します。ですから、普段よりも、より慎重な地形選択と大きな安全マージンを取ってください。雪山での滑走は登山の歴史と共にあります。白馬は登山の長き歴史と文化のある土地です。雪崩情報は雪山で活動する皆さんをサポートするために発信しています。良い一日を。
風が支尾根を巻くように吹き、雪がクロスローディングしている孤立した地形に警戒
2 mの深さを持つステップダウンした破断面、発生時に大きな音(厚いスラブが引張破壊する際に発生)など、複数の観察情報により、1月29日、天狗原東斜面で発生した雪崩は、サイズ2.5以上の持続型スラブであった可能性が高い。現在、概略を調査中。
昨日(1月30日)は、視界不良もあり、新しい雪崩は報告されていません。森林帯上部にて、ワッフ音の報告があります。
昨日(1月30日)は午前から降雪が強まり、夕方までに森林帯にて30-50 cmの降雪がありました。これにより、1月29日午後からの新雪は50-80 cm程度となっています。この新雪は標高が高いところでは強い北西の風の影響を受けています。限定的な観察ながら、1月14日の降雨で形成した融解凍結クラストと、こしもざらめ雪のコンビネーションによる不安定性は、未だ、懸念材料となっています。温度勾配は小さくなりつつあることが観察されています。しかし、この弱層が相対的に浅く埋まっている場所では、テスト等で注意すべき結果を起こしています。
気象庁は長野県北部に対し、南の風、日中、北の風、曇り、昼過ぎから晴れ、所により朝まで雪、最高気温1℃(標高418m)を予報しています。白馬山麓(標高703m)にて、気温-6.6℃(5時現在)、過去12時間で1 cmの降雪がありました。