更新日時: 2024/03/21 05:30
アルパイン Fair
森林限界 Fair
森林帯 Fair
信頼度:○ good □ Fair △ Low
とても危険な雪崩コンディションです。今後、天候が回復してきても、不安定性はすぐには解消しません。警戒を緩めないようにしてください。五竜遠見尾根や八方尾根の南側に広がる大きな開放斜面では、サイズ3の雪崩が発生しうるコンディションです。これはスキー場のトップから麓の川まで到達する大きさの雪崩になります。経験の浅いグループは、スキー場内で新雪を楽しむのに適した日です。その際は、滑走可能区域の守ってください。これはあなたの安全だけでなく、他のゲストの安全にも極めて重要です。
規模の大きな雪崩が容易に発生しうるコンディションです。標高の低いところにいても、自分の上方に大きな発生区が存在しないか、よく考えることが必要です。平均風速で15 m/sを超える北西~北の風が吹いており、標高の低いところでも、南側の斜面では大きな雪崩が発生しえます。
風の影響のない、とても急な斜面にて。
積雪中層に持続型弱層が埋もれています。大量降雪は積雪に大きな負荷を加えることになります。
昨日(20日)は、スキー場の朝の安全管理にて、サイズ1-1.5の雪崩が多数報告されました。これは19日夕方から降った雪によるもので、旧雪との境界面で、雪崩は発生しています。山岳エリアに関しては、天候が悪いため、報告は入っていません。
低気圧の通過に伴う降雪(19日夕方~20日昼)に続いて、昨日午後からは冬型の気圧配置と変わり、大幅に気温も低下しています。今回の降雪量は、Hakuba Valleyの北部では70 cmを超えました。標高が低いところではすべての方位、標高が高いところでは南あるいは風が当たる場所で融解凍結クラストに、今回の新雪が載っています。本日は、この境界面から新雪すべてが雪崩れる、あるいは新雪内にある弱い箇所から雪崩が発生します。また、積雪の全体構造も、比較的低密度の雪の上に、高い密度の雪が載る不安定な「逆構造」となっています。ある一箇所での積雪観察データよりも、全体の絵を把握することのほうが重要です。
気象庁は長野県北部に対し、北の風、曇り、時々、雪、日中の最高気温3 ℃を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて、気温-5.3 ℃(5時現在)、過去12時間で16 cmの降雪がありました。長野地方気象台は、3月21日4時15分、長野県北部に対し、22日6時までの24時間で30 cmの降雪を予報しています。