更新日時: 2024/12/30 07:00
アルパイン Low
森林限界 Low 風の影響の強さによる
森林帯 Good
信頼度:○ good □ Fair △ Low
雪崩危険度は下がってきてますが、不安定性は、まだ解消してません。今日の特に重要な注意事項は2つです。1つ目は、ウインドスラブの形成と地形形状の組み合わせに警戒してください。スラブの形成と凸状あるいは積雪をサポートしない地形の組み合わせは、雪崩を誘発しやすい場所です。もし、そこに「地形の罠」、例えば深い沢が組み合わされば、小さい雪崩でも致命的になりえます。2つ目は、日中の気象変化に注意を払ってください。特に気温上昇と日射の影響を強く受ける急斜面では、積雪コンディションが大きく変わる日です。安全な場所に止まる、一人づつ滑走するなどの原則的な行動様式を守り、保守的なルートセッティングを続けてください。良い一日を。
森林帯上部よりも標高の高い場所では、逆構造(上層が密度が高く、下層が密度が低い)となっている地形局所に十分な警戒が必要です。単純な稜線直下だけでなく、支尾根の側面など、風が地形を回り込み形成しているスラブに注意してください。
積雪表層の雪がとても軟らかいため、小さい雪崩でも、深い沢などに流されると、深い埋没となり、致命的になりえます。積雪が安定していると感じても、地形をよく観察し、保守的な行動がとても重要な日です。
昨日(29日)は荒天もあり、山岳での雪崩発生のデータは入っていません。
森林帯では、12月26日からの大量降雪による積雪下層は、順調に圧密と焼結を進めていることが確認されています。顕著な弱層は発見されていません。気象の定点観測である笹ヶ峰での降雪は僅かですが、妙高の東側(赤倉周辺)では昨日、20 cm程度の新たな降雪がありました。標高の高い場所では、強い西~北の風が、昨日から継続的に吹いていますので、ウインドスラブの形成に十分な警戒が必要です。
気象庁は新潟県上越地方に対し、南の風、後、南西の風、曇り、昼前から夕方、晴れ、日中の最高気温10℃(標高13 m)を予報しています。妙高笹ヶ峰(標高1,310 m)にて気温-6 ℃(5時45分現在)、過去12時間で1 cm、過去24時間で17 cmの降雪がありました。