更新日時: 2025/01/03 07:00
アルパイン Fair 新たな降雪と北西の風が積雪表層に危険性を生じさせています
森林限界 Fair 風の影響の強弱で安定度の程度は変わります
森林帯 Fair 日中の昇温と日射の影響で表層のスラブは反応しやすくなります
信頼度:○ good □ Fair △ Low
良い天気は、人の行動を大胆にさせるものです。継続的に注意しながら行動してください。標高の低いところでは、まだ、シーズン初期の危険が沢山残っています。特に、余市岳地区では川が割れており、通行が難しい場所があります。小さい雪崩でも、下方に樹木や深い沢があれば、大事になりますので、ご注意ください。
過去24時間でまとまった降雪があり、ストームスラブが形成されています。これは降雪量の多いニセコ地区で問題が大きく、それ以外の地区では相対的に問題の程度は低くなります。
今朝までに吹いた稜線付近の風は、雪を移動させるのに十分な強さでした。尾根を超える風は乱流を生むため、森林帯であっても、どの方位にも局所的なスラブが形成している可能性を考えて、よく観察するように。
尻別岳の南面にて、ソフトスラブの雪崩が滑走者によって誘発されている。モイワBCでは、先週と同じ場所付近でサイズ1の雪崩が誘発で起きている。また、自然発生のサイズ1、あるいは誘発によるサイズ1.5の点発生乾雪雪崩が、モイワBCの38°の斜面で報告されている。
アメダス倶知安では、過去24時間で12 cmの降雪を記録。アンヌプリ山頂では18 m/s程度の風が継続的に吹いていたが、その後、10 m/sまで弱まり、風向も西から北寄りへと変わった。樹林帯以上では、北西の斜面は削剥を受け、その風下へと雪が運ばれている。斜度35°以上の斜面では、地形局所に新たに形成したウインドスラブがあり、滑走者の刺激で誘発される可能性が高い。積雪下層は順調に強度を上げており、深い場所での問題は報告されていない。一方、グライドクラックは広がる傾向にあり、崩落する可能性もあるので注意が必要。以前の融解凍結クラストは、森林帯の南東~南西では、新雪の下、15-20 cm程度に隠れている。
今朝は晴れから曇りへ移行するとのこと。午後から雲量が増え、夜には北西の風を伴いながら降雪が始まる予報。ニセコ地区では日中は降雪は期待できず、気温は氷点下で推移とのこと。標高の低いところでは、日差しによって雪面が温められ、コンディションを変化させるでしょう。