更新日時: 2025/01/27 05:30
アルパイン Good
森林限界 Good
森林帯 Good 新雪が多い北部を基準とした評価
信頼度:○ good □ Fair △ Low
特定の地形に、昨日、たくさんの雪崩を発生させた不安定性が残っている日です。つまり、地形選択が鍵です。標高を上げる方は、斜面積雪の状態をよく観察し、スラブの形成に気づいてください。凸状や下支えのない地形を避け、自分の下方に「地形の罠」がないかの確認も大切です。グライドクラックの状態が、新雪でわかりにくくなっている場所があります。斜面が変わるところで警戒してください。
稜線の風下側の斜面に形成しているスラブに注意を。
新雪の多い北部のみの評価。
風の影響を受けないとても急な斜面にて。
昨日(26日)は、アルパインの東から南側の斜面にて、多数の雪崩が観察されました。その多くは、サイズ1-1.5の点発生雪崩あるいはサイズ1-2の面発生雪崩でした。また、スキーカットなどの人的な刺激にも敏感に反応しました。昨日のお昼頃、大渚山、北面、標高1,500 m付近にて、1人が雪崩に流されるインシデントが発生しています。当事者は怪我なく、下山してます。
Hakuba Valleyの北側エリアでは、森林限界付近にて、24日から26日朝までの新雪が20-40 cmあります。この新雪には、旧雪(南側では融解凍結クラスト)との境界、あるいは新雪内にある粒径の大きな雪による脆弱性が存在しています。また、アルパインでは風による雪の再配分が行われ、その雪が載ったところで、昨日は、人の刺激に積雪は敏感に反応していました。標高の高いところでは、この脆弱性はまだ解消していない、と考えることが必要です。
気象庁は長野県北部に対し、南の風、後、北の風、曇り、時々、晴れ、日中の最高気温7 ℃(標高418 m)を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて気温-8.3℃(5時現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。アルパイン(標高2,400 m)は気温-11℃(5時現在)、平均風速3 m/sの北の風となっています。